今年の最強牝馬決定戦です。
アーモンドアイ・ディアドラ・アエロリットが不在ですが、今年はどの馬が戴冠するのでしょうか。
着順 | 馬番 | 馬名 | 性齢 | 斤量 | 騎手 | 着差 | 上り3F | 人気 |
1 | 12 | リスグラシュー | 牝4 | 56 | モレイラ | 2.13.1 | 33.8 | 3 |
2 | 9 | クロコスミア | 牝5 | 56 | 岩田康誠 | クビ | 34.7 | 9 |
3 | 7 | モズカッチャン | 牝4 | 56 | M.デム | 3 | 34.7 | 1 |
4 | 5 | レッドジェノヴァ | 牝4 | 56 | 池添謙一 | クビ | 34.5 | 4 |
5 | 13 | ノームコア | 牝3 | 54 | ルメール | クビ | 34.9 | 2 |
6 | 8 | カンタービレ | 牝3 | 54 | C.デム | クビ | 34.7 | 5 |
7 | 2 | フロンテアクイーン | 牝5 | 56 | 蛯名正義 | ハナ | 34.7 | 7 |
8 | 16 | コルコバード | 牝5 | 56 | 浜中俊 | クビ | 34.5 | 6 |
9 | 11 | スマートレイアー | 牝8 | 56 | 武豊 | 1/2 | 34.2 | 8 |
10 | 10 | ヴァフラーム | 牝6 | 56 | 川又賢治 | クビ | 34.3 | 14 |
11 | 14 | ワンブレスアウェイ | 牝5 | 56 | 津村明秀 | クビ | 34.2 | 13 |
12 | 17 | ミスパンテール | 牝4 | 56 | 横山典弘 | クビ | 35.3 | 10 |
13 | 3 | レイホーロマンス | 牝5 | 56 | 福永祐一 | 1/2 | 34.7 | 12 |
14 | 6 | アドマイヤリード | 牝5 | 56 | 藤岡康太 | 頭 | 34.5 | 11 |
15 | 15 | エテルナミノル | 牝5 | 56 | 四位洋文 | 1.25 | 34.8 | 15 |
16 | 1 | ハッピーユニバンス | 牝6 | 56 | 松若風馬 | 3.5 | 35 | 17 |
17 | 4 | プリメラアスール | 牝6 | 56 | 藤岡佑介 | 2 | 36.5 | 16 |
LAP:12.3-11.2-12.9-12.7-12.3-12.5-12.5-12.0-11.6-11.4-11.7
(前後半3F:36.4 – 34.7)
【ざっくりレース内容】
スタート
好スタートの4番プリメラアスールを二の脚で交わす9番クロコスミア。
外から17番ミスパンテールも先行争いへ。
その後ろに7番モズカッチャン、8番カンタービレ、13番ノームコアと続く。
出遅れは1番ハッピーユニバンス、14番アドマイヤリード、15番エテルナミノル。
スタート~向こう正面
先頭は最内クロコスミア
2番手内目ミスパンテール
3番手最内プリメラアスール、中目ノームコア
4番手内目モズカッチャン、中目カンタービレ
5番手内目レッドジェノヴァ、中目フロンテアクイーン
6番手内目レイホーロマンス、中目リスグラシュー、外目コルコバード
内目と中目の馬が半馬身ずれ、有力馬同士を斜めに見る隊列。
向こう正面~直線(3・4コーナー)
先頭は最内クロコスミア
2番手内目ミスパンテール、中目ノームコア
3番手最内垂れるプリメラアスール、内目モズカッチャン、カンタービレは外目に回す
4番手内目レッドジェノヴァ、中目フロンテアクイーン、外目リスグラシュー、大外コルコバード
直線
逃げる最内クロコスミアを、外目リスグラシューが交わし待望のV
3着以降の叩き合いは内目モズカッチャンが粘って3着。
レッドジェノヴァが最内を強襲4着。
早めに動いてモズカッチャンを叩き合った中目ノームコアが粘って5着
直線で別々に不利のを受けたカンタービレとフロンテアクイーンが6着、7着
【短評】
1着 リスグラシュー
あと一歩足りない同馬をモレイラマジックで見事にエスコートしました。
モレイラ騎手は初の日本G1制覇なのでとても嬉しそうでしたね。
おめでとうございます。8Rで落馬した影響も無さそうで何よりです。
レースを振り返ると、スタートしていつもより前目の5番手中目のポジションを取りに行きます。
ですが内枠のフロンテアクイーンの蛯名騎手に上手く取られ1コーナーでは5番手外目へ。
2コーナーでコーナー差を使い、フロンテアクイーンの後ろ6番手中目にスッと入れます。
4コーナーまで動かず、直線は外に出し内に切れ込みながらV。
最初のポジション争いは内外枠の差なので取れなくても仕方ないかと。
その後のポジションを下げるリカバリーが流石ですね。
コーナーで1頭分外を回すと1馬身差が付くと言われているので、最後に響いてきます。
トップジョッキーは意識して騎乗しているので、若手ジョッキーも真似て乗って欲しいですね。
制裁についてですが、最後の直線で内側に斜行してカンタービレの走路をカットしました。
制裁が妥当かどうかなどは私よりも詳しい制裁について纏めてあるサイトを見ていただくとして、制裁点は今シーズン24点。
来年以降の短期免許や騎手免許試験に響かなければ良いのですが、、、
次走は未定ですが、距離を考えると香港ですかね。
輸送が未知数&鞍上モレイラは先約があるので少し不安がありますが頑張って欲しいです。
2着 クロコスミア
逃げ粘り2着。今年も惜しい競馬でした。
好スタートのプリメラアスールを二の脚で交わし、スローのマイペースへ。
直線まで追い出しを我慢し追い出すも惜しくもVならずでした。
スタートでプリメラアスールがハナを主張しなかった事、ペースがスローに落ち着いた事が好走の要因ですね。
プリメラアスールは幸騎手落馬で藤岡佑騎手にテン乗りになった事が影響してそうです。
次走以降は、今回が会心のレースだったため、ちょっと厳しそうですね。
好走パターンの2200m以上でスローのマイペースになった時に狙いたいです。
日経新春杯(、丹頂SH、札幌日経OP)ぐらいしか無さそう。
3着 モズカッチャン
経済コースを走り、少し伸びて3着。
同馬は休み明けは本当に走りませんね、苦笑
本当は府中牝馬を叩くハズが熱発で回避。
札幌記念→エリザベス女王杯の直行ローテになったのが痛かったですね。
次走は未定ですね。
叩いて一変するのは間違いないので、狙い目です。
ただし牡馬トップクラスとは1枚落ちるので、連下まで。
次走も楽しみです。
4着 レッドジェノヴァ
経済コースを走り、イン突き4着。
いい競馬でした。
スタートして5番手内目のポジションを内枠のフロンテアクイーンの交わして取りに行ったのが活きました。
2コーナーで4番手内目モズカッチャンと5番手中目フロンテアクイーンが動いたため、向こう正面でインを渡さない為に動いた分が最後の伸びに影響したかな。
動かなければ、5番手内目の同馬が6番手内目に、5番手中目フロンテアクイーンが5番手内目に、6番手中目リスグラシューが5番手中目になっていたので動いたのは、レースのし易さを考えると仕方ないかな。
後この時期のイン突きは有利ですが、超絶有利では無くなってますね。
馬場が良ければもう一伸び同馬とクロコスミアとモズカッチャンはしていたかも知れません。
(結果はリスグラシュー⇔クロコスミアのみ入れ替わりが在ったかも)
次走以降は未定ですが、休養かな。
次走以降は長距離で見てみたいですね。
ただし今回ほぼほぼ完璧な競馬をしたので、上積みは少ないです。
休養せずに出走してきた場合や外枠を引いた場合は、軽視でいいと思います。
血統的にも伸び代はありそうですし、今後の成長に期待です。
5着 ノームコア
外枠で外々を回った競馬でした。
スタートして前目のポジションを取りに行くもミスパンテールに被されて3番手中目ノームコアのポジションに。
そして600mからスパートしてクロコスミアを捕まえに行き、直線はジリ伸びでした。
同馬はスタート後から加速するまで少し時間が掛かりますね。
もう少し早く加速できれば、ミスパンテールに交わされずに2番手内目のポジションが取れてました。
ただ過去の結果から押してポジションを取ると、直線で切れなかったので位置取り自体は予定通りだったのかな。
結局3番手中目になり、コースロスが最小限なるようにコースを選んで走っていたのが印象的でした。
モレイラ騎手同様にルメール騎手もコース取りがやっぱり上手いですね。
初輸送、初古馬、疲労回復開け紫苑S以来のレース、外枠と色々と不安要素が重なっての5着は立派です。
今後、成長すると牝馬G1を取れそうです。
2歳時に骨折をしたり、疲労回復に時間が掛かったりしており、体質は強くないのかも知れませんね。
怪我には気を付けて欲しいです。
次走は未定ですが、内中枠でスローペースになった時は買いたいです。
逆に内枠で逃げ先行馬多くなった時は、被されてポジションが後ろになりそうなので注意が必要です。
今後が楽しみです。
6着以下 で思ったこと。
6着 カンタービレ
外々を回る競馬でしたね。
前走の回顧で武豊騎手が押すとかかる癖と距離不安について話していました。
前目で癖が出ないようになだめながら走っていましたが、距離ロス分掲示板に乗れませんでした。
現状は距離が少し長いようですね。
前目で癖が出ないようにしたり、直線で前をカットされても何事も無く外に出したC.デム騎手の巧さが光りました。
次走は未定です。
距離を短くして再出発すれば、重賞をまた取れそうです。
7着 フロンテアクイーン
スタートして周りを見ながら好位を取りに行くも、レッドジェノヴァを始めポジションを取りに行く馬達に前に行かれ中団のポジションに。
1コーナーではポジションを取りに行き、リスグラシューも狙っていた5番手中目をゲット。
道中はガッチリとポジションをキープし、直線へ。
直線は馬群が詰まり外目に出すロスがあるもジリ脚。
スタートは良かっただけに中団のポジションになったのは痛かったですね。内枠の悪い所が出てしまいました。
しかし1コーナーで前走でキレ負けしたリスグラシューにポジションを譲らなかったのは良かったです。
取られていたらもっと悪い結果になっていたと思います。
直線はロスがありましたが、切れる馬では無いのでこじ開けられる脚は無いので仕方ないかと。
スタート時点でレッドジェノヴァにポジションを取られず、もっと前を取りに行かなかった時点で勝負ありでした。
スローペースだった事もあり、前目に行けてたらと思い残念です。
蛯名騎手が悪いとは言いませんが、勿体ない競馬でした。
次走は未定ですね。
スタートは決めれらるので、ポジションを取れる騎手で見てみたいですね。
中距離で持久力勝負ならチャンスありです。
8着コルコバード
外々回る競馬でしたね。
外枠が響きました。
このクラスは何か有利になる条件が無いと厳しいかも知れません。
万葉Sあたりから出直しですね。
9着スマートレイアー
本命だっただけに反省も込めて長文を書きます。
スタートして出たなりの競馬で後方から直線一気がし易いように外目を回る道中。
直線は大外を伸びて上がり2位。
武豊騎手にしては外目後ろからズドンは策が無いように思いました。馬を信じて前目のポジションで勝負して欲しかったです。
武豊騎手は実力上位馬では馬の力を信じた騎乗、実力が1枚落ちる馬だとレースペースにより逃げやイン突きや後方一気など何か仕掛けます。
(ここからは妄想です。)
人気と最近の成績から同馬は1枚落ちると判断。
今回逃げ馬がいるため逃げは無し。イン突き、ぶん回しの2通り。
イン突きするには最内のポジションを取らないといけない。
枠は11番枠なので最内を取るのは厳しい。
→ぶん回し一択。
(妄想終わり。)
(予想の反省)
リスグラシュー、カンタービレ、スマートレイアーからスマートレイアーを武豊騎手が選び、勝手に格付けしました。
(スマートレイアー>リスグラシュー、カンタービレ)
しかしそもそもリスグラシューは府中牝馬時点でモレイラ騎手に騎乗依頼するも騎乗停止でM.デム騎手に依頼なので、モレイラ騎手に依頼するのは自然な流れ。
ノーザンファームは安田記念で武豊騎手を見切った事を考慮に入れないとダメでした。
リスグラシュー:モレイラ騎手orM.デム騎手→ダメなら武豊騎手or短期免許騎手
スマートレイアー:武豊騎手→ダメなら浜中騎手or松山騎手or四位騎手
カンタービレ:ルメール騎手or武豊騎手→ダメなら短期免許騎手
よってリスグラシュー>スマートレイアー≧カンタービレが成り立ちます。
もしかするとカンタービレ側が武豊騎手を見切ってC.デム騎手に依頼したかも知れませんが、たぶん武豊騎手はスマートレイアーとカンタービレからスマートレイアーを選んだんでしょう。
(どちらにしろ武豊騎手の秋華賞後のカンタービレが距離長い発言は、カンタービレ側か武豊騎手側に作用してそうです。)
相変わらず爪が甘い予想に反省です。
(予想の反省終わり)
今回はスローペースでしたし、リスクを冒してポジションを取りに行けば、上がり2位の脚だっただけにもっと良い競馬が出来たハズです。
スローペースで後方ズドンはさすがに厳しいですね。
元々前目に付けて早い上がりを使い混合重賞を勝った馬だけに、G1を取れず引退ないのは勿体ないです。
武豊騎手は元々前目で折り合うのが得意な騎手ですが、同馬で前目に付けていい成績が出せないのならポジションを取りに行ける鞍上に変更もありかも知れません。
次走は未定ですが、有馬記念などの長距離で内枠でポジションが取れる騎手が乗れば買いたいです。
12着 ミスパンテール
横山典騎手は先週に引き続き大外枠から積極的にポジションを取りに行きました。
負けましたが意思を感じる騎乗でした。
次走は未定ですが、距離短縮で見たいです。
次走のねらい目
リスグラシュー▲(輸送が未知数&鞍上モレイラは先約あり。少し不安)
クロコスミア△(スローの日経新春杯なら買いたい)
モズカッチャン▲(狙い目。ただし牡馬トップクラスは厳しい)
レッドジェノヴァ△(休まず出走や外枠引くと買わない)
ノームコア〇(狙い目。被されなければ。)
カンタービレ▲(距離短縮で一変ありそう)
フロンテアクイーン△(中距離持久力勝負の鞍上強化時注意)
コルコバード×(万葉Sぐらいしか思いつかない。このメンバーだと厳しい。)
スマートレイアー△(内枠で前目のポジションが取れる騎手の時注意)
ミスパンテール△(距離短縮で一変ありそう)
牝馬トップクラスは参戦して来なかったので、次走は厳しめに見たほうが良さげです。
今回はスローペースの中、有力馬がポジションを取りに行く意思があるかが如実に差に繋がったレースでした。
横綱競馬(先行抜け出し)→溜めて直線でズドン→前目のポジションからズドンに競馬の質が変わってきてますね。
ウイポで言ったらこんな感じです。(わかりにくいかな。。)
横綱競馬:SP80、勝負根性A、瞬発力D
直線ズドン:SP90、勝負根性C、瞬発力S
前目ズドン:SP95、勝負根性A、瞬発力A
短期免許騎手の乗り方と社台系の育成を見ると、この傾向は今後の主流になりそうです。
最後に幸騎手、和田騎手が一刻も早く治る事をお祈りします。